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オードリー・ヘプバーン 〜世界を魅了した銀幕の“妖精”

オードリー・ヘプバーン
他界の翌年に墓巡礼。オードリーの墓はポートレートや可愛い花で溢れていた

24歳の時に出演した『ローマの休日』でアカデミー主演女優賞に輝いたオードリー。『麗しのサブリナ』『ティファニーで朝食を』『マイ・フェア・レディ』と主演作が次々とヒットし、チャーミングな笑顔と優れたファッション・センスで人々を虜にした。

青春期に戦争で苦しんだことから、晩年はユニセフ(国連児童基金)の特別大使となって貧困に苦しむ子ども達のために尽力。いま、彼女はスイスの片田舎トロシュナ村に眠っている。

墓参したのは1994年。ローカル鉄道で村に一番近い駅に降り立った僕は、駅員に墓地の方角を尋ねようと思った。だが、なんと無人駅! 周辺地図なんてシャレたものはない。しかもこの日は列車のつなぎが悪くて、着いた時点で日没直前。途方に暮れて辺りを見回すと、遠くの方に人影がひとつ。同じ列車で降りたとみられる地元のおばさんが、買物袋を下げてテクテク帰って行くのが見えた。

「逃さんッ!」とダッシュで追いつき、突然背後から東洋人に話しかけられてドギマギしてるおばさんに、カタコトの仏語で「スミマセン、ワタシ、ミチ、マヨッタ、オードリー、ハカ、ドッチ?」と方角を聞いた。おばさんは“付いて来なさい”というジェスチャー。どうやら家が同じ方向らしい。

名前はマヌエラさん。一緒に歩いてる間、「アナタ、シンセツ」とか「コノムラ、トテモキレイ」「ワタシ、シアワセ」などと、伝家の宝刀“誉め言葉手帳”(自作)を片手に畳み掛けていたら、マヌエラさんが家の前で爐舛腓辰搬圓辰討覆気き疆な所作。3分後、ガレージから車が出てきた! 墓まで少し距離があるので送ってくれるらしく、その優しさに感動した。

墓地の門前に着いた時、彼女が“しばらく待ちましょうか?”的なジェスチャーをするので、そこまで甘えるわけにいかず、これで充分と、何度もメルシィを連発しながら、固い握手をして車を降りた。

墓地はこじんまりとしていて、真新しい彼女の墓はよく目立っていた。夢にまで見たオードリーとのツーショットを撮るべく、タイマー撮影を何度も繰り返し、「わが人生に一片の悔いなし!」と涙にむせんでミーハー魂を爆発させていたら、無人と思っていたのに、バケツを片手に立ちすくんでいるお婆さんと目が合った。

恥ずかしくなってペコッとお辞儀したら、背中を向けてあたふた逃げていった。“まずい!変人と思われたかも!”と慌てて「違うんです!誤解なんです〜!」(日本語)と叫びながら追いかけると、その行為がお婆さんをさらにビビらせたのか、カモシカの様な俊敏さで遠ざかっていった…。

帰り道、とっぷりと日が暮れた村道を無人駅までテクテク歩きながら、“マヌエラさんと出会わなかったら日没前に墓参できなかった”と、改めて旅先の親切に胸が熱くなった。素敵な出会いを有難う、オードリー!

オードリー・ヘプバーン
こちらは『ローマの休日』で共演したグレゴリー・ペック。ロサンゼルス大聖堂の地下に永眠している

※『月刊石材』2011年11月号より転載

墓マイラー カジポン・マルコ・残月(ざんげつ)さん

カジポン・マルコ・残月(ざんげつ)

1967年生。大阪出身。文芸研究家にして“墓マイラー”の名付け親。歴史上の偉人に感謝の言葉を伝えるため、30年にわたって巡礼を敢行。2,520人に墓参し、訪問国は五大陸100ヵ国に及ぶ。
巡礼した全ての墓を掲載したHP『文芸ジャンキー・パラダイス』
http://kajipon.com) は累計6,500万件のアクセス数。

大阪石材工業 
企画スポンサー:大阪石材工業株式会社

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